テーマの選び方

 卒業論文を書くうえで,きわめて重要なのが「テーマの選択」です。研究(=卒論執筆)がちゃんと「目的地」にたどり着けるかどうかの,最初の関門です。この関門,簡単といえば簡単ですし,難しいといえば難しいものです。

 

 山縣ゼミの場合,「企業発展」という基本テーマに関連づけられていれば,原則として自由としています。じつは,自由であるというのは「おもしろく,楽しい」反面,「厳しく,難しい」という側面も持っています。ただ,社会に出てからは“問題”は与えられるというよりも,自ら見つけるというケースが多くなることを考えて,自由の楽しさ・おもしろさ・厳しさ・むずかしさを経験してもらいたいので,自由度を高くしています。

 

自由度が高いというのは,教員にとっても「おもしろく,楽しい」反面,かなり「たいへん」だということも事実です。なぜなら,卒論の完成に向けて指導していくためには,メンバーが選んだテーマに関する基礎知識と関連文献をある程度まで心得ておかないといけないからです。その分,教員にとっては関心の幅を広げることができるというメリットもあります(これは,けっこう大きい)。

テーマ設定の第1段階:テーマを探す出発点

 さて,では実際にテーマを設定するにあたって,どういう点を考えておく必要があるのでしょうか。個人的には,以下のような点を想定しています。

 

  1. そのテーマがを「おもしろい!!」「(難しいけど)研究していくのが楽しい!!」と思えるかどうか,あるいは「なんで??」と疑問をかきたててくれるかどうか
  2. 論を展開していけるだけの準備ができそうかどうか(先行研究,データなど)

 

 まず,この2つの点が備わっているかどうかが最初のポイントになると思います。

 

 1.に関していえば,自分がおもしろいと思えない,あるいは「なんで??」と思えないようなテーマは,他の人に興味を抱かせることなどできません。「やりやすそう」「簡単そう」「楽そう」というだけでテーマ設定をしても,結局,自分がその気になって取り組めないので,当然その心理状態が他の人にも伝わり,「何か,おもんなさそう」と思わせてしまう結果になるわけです。

 

 2.は,1.をクリアしていても意外に忘れ去られるポイントです。たとえば,ものすごく「独創的」なテーマを設定したとしても,それを論じていくだけの素材がなければ,卒論というストーリーはできあがりません。素材がありそうかどうか,そしてその素材をちゃんと集めることができるかどうか(テクニカルなポイントとともに,意欲もきわめて大きいです)を,自分であらかじめ下調べするというのは,テーマ設定にとって隠れた,しかし大きなポイントです。

 

 以上の点を踏まえて,テーマを設定してみてください。

テーマ設定の第2段階:実際にテーマを探す(設定する)

 さて,このようにテーマ探索の出発点となる2つのポイントを示したわけですが,でも「これだけじゃ,どないしたらええかわからん」という声もあるでしょう。

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2015年度後期(木曜日1時限目)開講の特殊講義I(企業発展メカニズム分析)を履修したいと考えている方は,必ず初回に出席してください。

 

なお,恐縮ながら,この科目は経営学科の学生(2回生以上)しか履修登録できません。

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